この記事では、これからリリースが予定されている、新規バージョンTableau 2018.2の新機能の中から「空間データの結合」について、ご紹介します。
+ 空間データの結合について
は、地図上の点(ポイント)、線、多角形(ポリゴン)とそれに関連する情報を含み、フォーマットとして、ESRIシェープファイル、MapInfo 表、KML (Keyhole Markup Language) ファイル、および GeoJSON ファイルがあります。 製品では、バージョン10.2からこれらの空間ファイルに対して直接接続することができるようになっています。
新バージョンのTableau 2018.2ではポリゴンとポイントの空間ファイルに対して、ポリゴンで囲まれたエリアの中にポイントの位置情報が内包される場合、これらのデータを結合することができるようになりました。
+ 空間ファイルに接続してみる
今回は、政府統計の総合窓口e-Statから500m四方メッシュのシェープファイル(ポリゴン)を、国土交通省 国土数値情報 ダウンロードサービスから東京都の医療機関の位置情報(ポイント)をダウンロードし、これらの情報を結合させて、「東京都内で医療機関が最も充実した地域はどこか?」分析してみたいと思います。
まずは、医療機関位置情報のシェープファイル(ポイント)に接続し、データがプロップロットされるのを確認します。空間ファイルに接続すると、”ジオメトリ”というメジャーが自動作成されるので、これを詳細マークにドラッグ・アンド・ドロップすると地図上にポイントが表示されます。
次に500m四方のメッシュ(ポリゴン)に接続します。同様に自動作成されるジオメトリを詳細マークにドラッグ・アンド・ドロップします。
データソースタブで2つのシェープファイルについて、ジオメトリ同士を”Intersects”を指定して結合します。
2重軸を使って2つのレイヤーを重ねて表示すると下のようになります。このままでは、都心部にポイントが密集して見づらくなっていますね。
500mメッシュ内に存在する医療機関の数(COUNT)を色にドラッグ・アンド・ドロップし、医療機関の密集度を可視化すると以下のようになります。バックグラウンド・マップもMapboxを使って見やすくしてみましょう。
都心部では色が濃い赤色になっており、医療機関が集中していることが分かります。
最も医療機関が集中している一角をズームしてみると・・・ そこは、Tableau Japan東京オフィスがある銀座エリアであり、500m四方に280以上の医療機関が密集していることが分かりました。
都心部から少し離れたところに目を移して、医療機関が充実しているエリアはあるか確認してみましょう。
例えば、都心より西のエリアでは、吉祥寺、三鷹駅の付近にも医療機関が多いようです。
また、都心より南のエリアでは、自由が丘、大森駅、鎌田駅にも医療機関の集中が見られました。
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このように、オープンデータとして入手できる空間ファイルと、Tableau 2018.2の新機能である空間の結合機能を用いると、空間データから興味深いインサイトを得ることができました。
Tableau 新バージョン2018.2にご期待下さい!!
Tableau 2018.2 のそのほかの新機能については以下のリンクをご参照ください。
Coming soon (Tableau 2018.2)
https://www.tableau.com/ja-jp/products/coming-soon